Smile Magazine

抽出後のコーヒー粉で染めたアップサイクルコットン製コーヒーエプロンが完成!

UCCグループの飲料工場の製造過程にて排出される抽出後のコーヒー粉を使って、ナチュラルでやわらかな色合いに染めました!

目次

抽出後のコーヒー粉で染めたアップサイクルコットン製エプロンを製作

UCCグループには、飲料を製造している工場が国内に4拠点あり、抽出後のコーヒー粉はバイオマスボイラーにて燃料として再利用したり、コンポスト化(堆肥化)したりして有効活用しています。
UCCサステナビリティチャレンジ「抽出後のコーヒー粉に関するサステナブルな取組み事例」記事はこちら

今回使用した抽出後のコーヒー粉は、株式会社ホーマーコーポレーション 滋賀工場のもの。「より良い世界のために、コーヒーの力を解き放つ。」をパーパスとするUCCグループ企業として、グループ内の抽出後のコーヒー粉に私たちのコーヒー愛を乗せて、価値あるものとして世の中にお届けできたらという想いから、まずはスモールスタートにてUCCコーヒープロフェッショナルが3月7日(火)より開催した業務用展示商談会「UCC Smile Festa 2023」でブーススタッフが着用するエプロンを製作しました。

コーヒー染めエプロン製作の背景

エプロンの素材として選んだのは、グアテマラのアップサイクルプロジェクト「THE NEW DENIM PROJECT/ザ・ニューデニムプロジェクト」のアップサイクルコットン。「THE NEW DENIM PROJECT」は、コーヒー生産地でもあるグアテマラで、縫製や紡績の際に工場から出る残布や落ち綿を回収し、再度紡績して新しい糸や生地を作る国際的なアップサイクルプロジェクトです。

再紡績の際に発生する落ち綿も、提携するグアテマラ高原のオーガニックコーヒー農園にて堆肥の原料として土に還す*クローズドループプロセスとなっており、日本で販売店として取り扱いされているタキヒヨー株式会社さまから提案いただいた中で最もUCCコーヒープロフェッショナルと親和性のある素材として選びました。

※クローズドループプロセス:消費された製品や廃棄物を資源と捉え、そこからまた新たな製品を生み出す流れのこと。

ホーマーコーポレーションの抽出後のコーヒー粉で染めた「THE NEW DENIM PROJECT」のアップサイクルコットンは、ナチュラルでやわらかな色合いに仕上がりました。

デザイン面では、商品化することも視野に入れバリスタにとって使いやすいエプロンを目指して、UCCコーヒープロフェッショナルとタキヒヨーさま両社の知見を盛り込み、ポケットの位置や大きさを調整したり、前スリットを入れて足さばきをしやすくしたりし、デザイン性に加え機能性ももたせています。

今後に向けた挑戦と想いについて

最後に、さまざまなアップサイクルの可能性を探る中でタキヒヨー株式会社さまと出逢え、小さな一歩ではありますが「コーヒーエプロン」として形にできたことをとてもうれしく感じています。

一方で、このチャレンジを通して見えた課題がたくさんあります。抽出後のコーヒー粉はその60~70%が水分なので、乾燥させないと活用できないケースが多かったり、産業廃棄物扱いとなるため回収・運搬の方法に制約があったり。今回は小さな一歩だからこそ多くの方のご協力によって実現できましたが、それら課題を解決できたわけでは決してありません。

グループ内での取り組み拡大や私共のお客さまである飲食店のみなさまにも広げていけるような大きなアップサイクルの取り組みに成長させるために、継続して知恵をしぼり行動を続けながら、このコーヒーエプロンを次なる挑戦と前進への糸口として、ステークホルダーのみなさまと協働し、新たな価値の創造にこれからも努めてまいります。

(UCCコーヒープロフェッショナル 販売企画本部 村尾 香織)